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支部報告

関東支部 能楽鑑賞

2024年11月1日

                                                      関東支部 能楽鑑賞

関東支部では、5月に引き続き、10月27日に宝生能楽堂での能楽、狂言の鑑賞を行いました。

第1部は、世阿弥の作とされる能「蟻通(ありどおし)」を観世流当主九世観世銕之丞がシテを

演じました。

この能は、有名な和歌などを取り入れ、知識人階層の貴人(例えば室町幕府将軍)を相手に

創作された、格調高いものでした。

続いて、第2部の狂言「鱸包丁(すずきぼうちょう)」は、伯父と甥の掛け合い話なのですが

人間国宝四世山本東次郎が甥の山本則孝と正に演目通りの関係で演じており、家系や歴史を

感じさせられました。

第3部の能「船弁慶」は世阿弥の孫の世代にあたる観世信光の作で、室町幕府が衰退し戦国

時代に突入した時期と相俟って、見た目の面白さをねらった作品となっていました。

ストーリーも源頼朝と不和になった源義経が都を逃れる途中静御前との別れの場面や、滅ぼされ

平家の平知盛の怨霊を退散させる場面など、わかりやすい展開を楽しむことができました。

 この能のシテ方は田中の知人柴田稔が演じましたが、源義経役として演じた青木響平君(5歳)の

初々しさに観衆は温かい視線を送っていました。

回を重ねるごとに、新しいメンバーの参加があったり、能楽や狂言などの古典芸能に関する

造詣も深まるなど、何かしら意味はあるように思います。引き続きコツコツとこのような機会を

設けていきたいと思っています。

                                                                        田中英治(関東支部長、14期中居ゼミ)

 

 

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